ヘナしたら、もうヘアカラーできないんですか?

こんにちは、モイヘアサロンの松枝です。

ヘナしたら、もうヘアカラーできないんですか?

はい。今日もよろしくお願いします。


美容室でよく聞かれる質問のひとつですし

ネットでも

ヘナをしたらもう染められません

みたいな話を見て

不安になったことがある方もいるかもしれません。

確かに

ヘナとヘアカラーの相性は

ちょっと注意が必要なところがあります。 


でも、「絶対にできない」というわけではないんです。

むしろ大切なのは

「どうすれば上手にできるか」なんですよね。

このあたりのモヤモヤを整理しながら、なるべくわかりやすくお話してみます。


ヘナをしたらヘアカラーを

できないことはないですが、「ちょっと工夫が必要」になります。

いきなり結論ですが

「もう二度と染められません」とまでではありません。 

ただ、ヘナをしたあとに別のカラーをするときは

ちょっとしたポイントや注意点があるんです。

なんだかややこしそう。。。と思われるかもしれませんが、

そういうわけでもありません。 

ヘナの性質が、ちょっとしっかり者すぎるんです。

ヘナって、天然の植物なのに意外と頑固で

自分の色をしっかり主張してくるんですよ。 

染めると、独特のオレンジ色がしっかりと髪に残ります。

で、その「ヘナのオレンジ」が

あとから重ねるカラーの発色に

影響してくることがあるんです。

たとえば、アッシュ系のカラーを入れようとしても、ヘナのオレンジが強く出て

思ったより赤っぽく見えたり。 

つまり、「ヘナの色を消す」のではなく

「ヘナのオレンジをどうコントロールするか」が

大切なんです。 


色の上に色を重ねるわけなので

ちょっとした色の足し算になりますので

濁りに注意して薬剤選定をするという感じです。

じゃあ、ヘナはやめたほうがいいのか?というと

そんなことはありません。

むしろ、ヘナが合う人もたくさんいます。

「もうカラーできないから、ヘナはやめとこうかな」と思う方もいるかもしれません。 

それってちょっともったいないなとも思います。

ヘナには、ヘナにしかない魅力があるんですよね。

たとえば、

頭皮への刺激が少なかったり、髪がしっかりしてきたり。 


髪がぺたんとなりやすい方や、

白髪の出はじめが気になってきた方には、

とても頼もしい存在だったりします。

とはいえ、

ヘナにもデメリットはあるので、

ヘアカラーの自由度をどこまで重視するか?

は考える必要があります。

ヘナの後のヘアカラーは

やるなら信頼できる美容師さんと

一緒に考えたほうがいいです。

たとえば、

「今までヘナで染めてたけど、ちょっと明るくしたい」という場合

ヘナの色味や髪の状態を見ながら

ブリーチやライトナーと言われる薬剤を少し使って明るさを出したり、

ダークトーンの色を重ねたりと

やりようはあります。

ただ、ここで大事なのが「現場の判断」です。

というのも

ヘナの染まり方ってけっこう個人差があるんですよ。 


家で塗ったヘナと、美容室で塗ったヘナでも違うし、

混ぜ物の有無でもだいぶ変わってきます。

市販の“ヘナっぽい製品”には、

じつは化学染料が混ざっているものもあって、

それがあとからのカラーと相性悪かったりもします。

だからこそ、髪の履歴がしっかりわかっている美容師さんと

一緒に計画を立てるのが、いちばん安全です。


逆に「ヘアカラーからヘナに切り替えたい」ときは、

やり方しだいでスムーズにいけます。

もうカラーに疲れたから、ヘナに変えたい

という方も増えています。

この場合は

カラーの残留が少なくなったタイミングを見計らって

ヘナを取り入れていくのが一般的です。 


いきなり全部ヘナにするのではなく

部分的に試していくのもおすすめです。

ヘナやインディゴを使って

数回重ねると落ち着いてきますし

そこをどう整えていくかも

美容師と相談できれば安心です。


髪や頭皮の負担を減らしたい方

シンプルに暮らしたい方にはヘナはぴったりです。

たとえば

毎月染めないと白髪が目立ってしまう方 


でもカラーのたびに頭皮がピリピリしたり、髪がパサパサしてしまう方

そういう方にとって

ヘナはちょっと気持ちをラクにしてくれる

選択肢になるかもしれません。

「染めてる」というより

「育ててる」ような感覚に変わっていく方も

多いです。 


もちろん向き不向きはありますが

試してみる価値はあると思います。


ヘナをしたらカラーができない

というのは半分正しくて、半分ちがいます。

大切なのは、

「自分がどうなりたいか」と

「髪がどうなっているか」をちゃんと知ること。

そのうえで、

必要なときには美容師と相談しながら進めれば

意外と自由度はあります。 


「これはだめ」「あれは無理」と決めつける前に

いろんな選択肢を持っていていいと思うんです。

なんでも「白か黒か」で決めたくなっちゃう気持ちもわかるんですが

髪のことってもっとグラデーションのあるものです。 


そういう余白に

自分らしさが出てくるのかもしれませんね。

誰かの髪のこれからの

ヒントになれば幸いです。