自然のなかでぼーっとするのは、最先端のセルフケア

こんにちは、モイヘアサロンの松枝です。 

今日は、

ちょっと美容から離れたお話をしようと思います。 

徳島県の「剣山(つるぎさん)」に登ってきました。

美容師と山登りは

あんまり結びつかないかもしれません。笑

石垣島も継続してヘナ畑の勉強に行かせてもらってるのですが

なんとなく2025年は山に惹かれてます。笑

山も本当に不思議で。 

ただ歩いて、登ってるだけなのに

心がすっきりする瞬間に気づくんです。 

剣山は、四国・徳島県にある標高1955mの山です。 

「剣」という字がついているので、

ゴツゴツした険しい山を想像するかもしれませんが、

意外にも登山道はめちゃくちゃ整備されていて

初心者にやさしいコースが用意されています。笑

とはいえ、標高はほぼ2000m。 

普段何もしてない僕なんかは

甘く見てると、じわじわと足腰にきて、息が上がります。

登り始めてすぐ、心拍数は急上昇。 

酸素が薄いのか?

なぜか呼吸が浅くなる。 

運動不足ですねぇ。笑

登山道は

地味な上り坂が延々と続きます。

じわじわHPが削られていきます。 

途中、老若男女

様々な人とすれ違いますが

皆さん信じられないペースで登山してます。笑

こちらはゼーハー言いながら必死に一歩ずつ進んでいるのに、

軽やかにすいすい追い抜かれる

外国の方もチラホラ

皆さん、山を歩き、運動を続けてきた人なんでしょう

たぶん経験という名の筋肉。笑

とにもかくにも、努力と経験の積み重ねは

年齢を重ねてもちゃんと残るんでしょうねぇ。

そう思ったら、これからの生き方にも希望がわいてきます。 

比べなくていい、焦らなくていいし、自分のペースで

目の前の一つ一つを大事にすればいい。 

そんなふうに、少しずつ気持ちを整えながら

登り続けました。


しばらく歩くと

周りに誰もいなくなり

聞こえるのは自分の呼吸と、ザクザクと足音だけ。 

普段、街中で生きているときには

まず味わえない感覚ですよねぇ

情報がない

音もない

これが、ものすごく不思議な感覚をくれるんです。 

変に期待したり、がっかりしたりしない。 

ただ、今登るしかない。 笑

そんな状態が、気持ちをすごくシンプルにしてくれます。


山を歩いていると

ときどき立ち止まることがあります。 

呼吸を整えるためだったり

景色を見るためだったり

この立ち止まるという行為は

実は脳にとって

すごく重要なことなんだそうです。 

人間の脳は

常に何かを処理し続けているそう。

外からの刺激に反応したり

考えごとをしたり。 

そんななかで

何もしていないときにだけ働く特別な脳のネットワークが

「デフォルトモードネットワーク」というそう。

聞いたことある方もいらっしゃると思いますが

DMNが活性化するのは

ぼーっとしているとき。 

たとえば、お風呂に入っているとき

電車で窓の外を眺めているとき

布団に入った瞬間

何かに集中しているときはOFFになり

何もしない時間になるとONになる。 

このネットワークが働くと

脳は自然と心の整理を始めるんだそうです。 

「これはいったん忘れよう」

「これについては、もう少し考えよう」 

そんなふうに

無意識のうちに整理整頓をしてくれている

今度行くスリランカでのアーユルヴェーダ研修の中にも

シロダーラ(脳の休息 )という施術があります。

シロダーラもそれに近い事をやってるのかもですね?!

楽しみです。

立ち止まるって

実はめちゃくちゃ大事なことなんですね。


必死に登っている間は

正直「疲れた〜」「あとどれくらい?」しか考えていませんでした。 

ちょっと座って休憩して

ふと景色を眺めたとき

何にも考えない瞬間が、何度かありました。 

今思うと、頭や心が軽くなっていたように思います。

人間ずっと頑張り続けるのは無理なんだなぁと

改めて実感しました。 

頑張るって、文字にすると頑なに張るですからね。笑

ぼーっとただ立ち止まる時間をちゃんととること

それが結局、一番の近道なのかもしれないなと

自然は、何も強制してきません、

登山って、意外と自由です。 

登るかどうかも自由だし

どこで休むかも自由

誰も「もっと頑張れ!」なんて言わない

自分がどんなペースで歩こうと

急に天気が変わろうと、誰も何も言わない。

あの人よりお金持ってるとか

あの人より高いワイン飲んでるとか

隣人と比べる事もない

(そもそもあんまり比べないタイプではありますが)

自分が、あー気持ちいいなぁと感じるだけ

比較ではなく、自分のものさしでええんすよね。

そんなふうに感じさせられるから

山は不思議と癒されるのかもしれません。 

頂上に着いたとき

頂上で記念撮影されていた夫婦が僕に

「寒くない?100均のカッパあるからあげよか?」

って声かけてくれたんです。

確かに頂上は、風が強くて寒かったのですが

すぐ降りるのでと、有り難く気持ちだけ頂きました。

登山してる方は、みんなすれ違いに

挨拶したり

そうやってお互いに助け合ったり

みんな気持ちが豊かだなぁと感じることもとありました。

そういった一体の良い雰囲気に触れるのも

凄く良い経験です。


現代って、情報も、予定も、

めいっぱい詰まってます。 

だからこそ

あえてぼーっとするって

ちょっと勇気がいることかもしれません。 

立ち止まったからこそ見える景色もある。 

何もしない時間にしか整わないものも

ちゃんとある。 

剣山を登って

そんなことを、体と心で思い出しました。 

自然と一体化するって、弱くなることじゃなくて、むしろ整うこと。

最近は「がんばる」ことが

デフォルトになりすぎていて

「何もしない」ってかえって

勇気がいる選択になっていた気がします。

昔のかっこいい日本人のアートや文化

山岳信仰などを知ると

自然と自分が同じ、だと考えられていたので

本来はみんな、そういう余白をちゃんと持っていたんでしょうね。

たまにはスマホを置いて

朝日や夕陽をみるのもいい

公園のベンチで、ただ座るだけでもいい。 

忙しいときこそ

デフォルトモードネットワークにおまかせして

自分自身をリセットしないとなぁと。

それが、結果的に身体にも心にも良い気がしました。