こんにちは、モイヘアサロンの松枝です。
ヘナで髪にツヤが出るのはなぜですか?
はい、今日もヘナついてお話ししたいと思います。
よろしくお願いします。

ヘナには、髪のキューティクルを引き締める収れん作用があります。
これにより、髪の表面が整い
光を均一に反射することで
自然なツヤが生まれます。
また、ヘナに含まれるローソニアという成分が髪のタンパク質と結合し、
髪の内部を補強することで、
ハリやコシも感じられるようになります。
さらに、タンニンというポリフェノールも含まれており、
髪の強度が増し、健康的な輝きを取り戻します。
というのが、良くネットに書いてある話です。笑

美容って、けっきょく何なんでしょうね?!
「自分のため」と言えばそうだけど
完全に「自分だけの世界」で完結することでもない気もします。
なんでかって言うと、
自分の姿は、他人を通してしか見えないからです。
たとえば、髪を整えたあと
鏡で「今日もいい感じ」と思うことも大切ですが、
それを誰かが「似合ってるね」と言ってくれた瞬間に
その良さが、自分の中で膨らむような感覚があると思います。
逆に、どんなに気合を入れて整えても
誰にも気づかれなかった日は
ちょっとだけ肩すかしにあったような
不思議な気持ちになります。
これは、良し悪しという話ではなくて
美容とは、相互作用であるということも
言えるんじゃないかなぁと思います。

日本には昔から
「相手がいて、自分がいる」という感覚があります。
たとえば「気を遣う」「空気を読む」
みたいな感覚って
相手の存在が前提にあってこそ
生まれるものですよね。
この文化の中では
「見られる自分」や「受け取られる自分」も
確かに自分の一部として生きていると言えます。
美容も誰かに見られることや
感じてもらうことで
自分の姿がようやく立ち上がってくるようなところもある。
美容室という空間も
「美容師」→「受ける人」の一方向だけでなく
「美容師」↔「受ける人」のような
お互いの感覚が交差するほうが
より理想的な仕上がりに近づくのかなぁと思います。
というか、多分どちらかに、美があるわけでなくて
その間にあるんやとおもいます。

「美しい」と感じる瞬間って、けっこう曖昧で、はかないものです。
例えば、AIで作るようなピシッと整った髪よりも
風に揺れる瞬間の魅力があったり
表情のない完璧なメイクよりも
ちょっと崩れた笑顔にも魅力があったり。
昔のカツラに違和感があるのは
整いすぎてたり、動かないから、作り物感がある
というか温度感がないからかなぁとか。
最近のウィッグは随分進化してますけどね。
なので、なんか良いなっていうのは
たぶん「A本人の内側」と「B見る人の感覚」のあいだに
ある現象なのかなぁと想像します。
美容師として、押し付けず、離れすぎず
「なんとなく、いい感じ」とか
「言葉にできないけど、似合ってる」
そんな曖昧さの中にある
言葉にすると難しい
そういうニュアンスをできるだけ
掴むのは大事かなぁと思います。
答えがないので、そう簡単じゃないし
まぁそれが、おもしろ難しいんですけどね。笑

自分自身を通して「誰かとのあいだ」に
美しさを浮かび上がらせる事。
そう考えると、
美容はひとりで完結するものではないし
「整える=見た目」だけの話でもないのかもしれません。
自分の髪や表情や気分が
誰かとの会話や、空気、関係性の中で
ふっとあらわれる現象なんじゃないかと最近は思います。
これこらも精進します。
参考になれば幸いです。
