こんにちは、モイヘアサロンの松枝です。
兵庫県淡路島にある伊弉諾(イザナギ)神宮内に
頭髪感謝碑というものがあると知り
行ってまいりました。
「髪」は「カミ」と訓じ、神や上に通ずる語意です。
我國では太古から頭髪は生命存在の象徴として、霊魂の宿るものとして神聖化してきた。
「カミ」とは神聖、天皇、朝廷、年長、初元、過去、高所、上座などを表現する語でもあり尊いものを意味する言葉である。
茲に髪に宿る生命の尊さを傳へてきた日本特有の精神文化を継承し、
生命誕生と司る大祖神を祀る最古の神域に、
日々頭髪に關はる職域である理容美容を中心とする業界の繁栄と平安を祈願する。
碑を建立し頭髪感謝の赤誠を捧げる。
宮司撰文謹書
伊弉諾、伊奘冉といえば、日本神話に出てくる神様。
直近のインドやフィリピン、
ロンドンに行ってからというもの
最近日本の神話にも興味が湧いて
色々みて楽しんでおります。
歴史から学ぶ事は多いですからね。
しっかり石碑を撫で
皆さんの髪の毛の綺麗を祈ってきました。
美容業界の方だと、
京都嵐山にある御髪神社も有名ですよね。
髪については、いろんな歴史や考えがあります。
別れたら髪をバッサリきる
過去と決別し、新たな一歩を踏み出すための
象徴的な行為として、
今でもたまにそういった方のカットをします。
昔むかし、髪を伸ばさない女性は世捨て人といわれ
いわば、女性にとって髪は命だったのです。
配偶者が無くなり、出家をする際にのみ髪をバッサリ切っていたそう。
飾り立てたいという欲を手放す。
あるいは薄毛が進行した際には
悩みや執着が生まれる為に
多くの僧侶の頭は丸刈りだったり。
インドでは、
宗教上の理由で、生まれてから死ぬまで髪の毛やひげを切らないという習慣がもります。
髪の毛を「神から与えられたもの」として大切にしているためです。
その他、
神聖な儀式、儀礼、願掛け、祈り、性の象徴としても用いられたり
呪術では
藁人形の中に呪いたい相手の髪の毛を入れて
釘を打つことも有名ですよね!笑
旅人は自身の身代わりとして、髪を一束置いて旅立ち
残された者は、愛する人の無事を祈って
その髪をお守りとして、肌身離さず大事にする。
戻ってこない場合には『遺髪』として大切に保管してた時代もあったそう。
皇室では、
赤ちゃんの髪を切り揃える
深曾木(ふかそぎ)が、
神聖な儀式として続けられています。
フラダンスしてる人の髪が長いのも
髪には霊力、マナが宿るという言い伝えがあったり
レゲエ文化では
髪の毛も自分の肉体であり、刃物を当ててはいけない
という教えから、ドレッドヘアという文化が生まれ
ネイティブインディアンは男も皆、髪を切りません。
髪は神聖なものであり、髪を切られるということは
最大の屈辱的行為ともされているのです。
インディアンにとって髪の毛は
いわゆる“第六感”を司るアンテナとして機能しているという話も有名ですよね。
チョンマゲ文化も
いつ、なんどき、敵に襲われるか分からない戦国の世において
髪を伸ばすことで、
敵の殺気をいち早く察知するためのものだったとか。
負けたサムライは命と引き換えにまげを切る。
髪は今も昔も、どの国でもいろんな考えがあり
大切にしているんですね。
そう思うと、感慨深い仕事であります。
神話、神宮、神社、大社、宮、神道、
も、色々知っていくと面白いです。
神々の伝説や家系図を含め
まだまだ整理ができてませんが
学び、日々更新していきたいと思います。