こんにちは、モイヘアサロンの松枝です。
湯シャンに失敗しました。私には合わなかったです。
はい。今日もよろしくお願いします。
「湯シャン、試してみたんですけど、失敗でした。私には合わなかったです」
よくある話なので、わかるなぁという気持ちになります。
湯シャンってシンプルなことのはずなのに
実際にやってみると、思っていたより難しく感じる方が多いです。
「なんだか髪がベタついて」
「見た目も気になって外に出られなかった」
そんなふうに感じてしまったら
それは失敗したと思っても無理はないですよね。
それまでシャンプーで落としていた皮脂を
今度は自分の手でお湯で
やさしくゆすいでいく、それだけのことだけど
心理的には大きな変化
慣れに時間がかかって当然だし
失敗と思う人がほとんどやと思います。
もしかしたら失敗に見えたのは
心の変化が見えはじめる、ちょっと手前だったのかもしれません。
そのお客様には
「湯シャンは、頑張りすぎないくらいがちょうどいいかもしれませんね」
というふうにお伝えしました。
たとえば、週に1日だけ湯シャンの日を作るとか
湯シャンとシャンプーを気分で使い分けてみるとか
100か0かじゃなくて、
50でも30でも
それぞれ、気持ちがラクなところから取り入れるというのも
湯シャンとのちょうどいい付き合い方
の一つなんかなぁと思っています。

また、来店する方には、もともと湯シャンをされている方もいます。
特別なトリートメントや
高級ケアをしているわけではないのに
なぜかその方の髪には、落ち着きのようなものがあります。
きっとそれは
体と髪に必要以上のことをしないという選択が
芯から馴染んでいるからなのかもしれません。
逆に、ケアにとても熱心な方ほど
「なぜかうまくいかない」
「常に悩みがある」とおっしゃるようにさえ
感じでしまいます。
美容商品をアレコレ使うのが好きという方もいらっしゃいますが
自分の中で、治そう、何とかしよう
という気持ちが強すぎて
髪も心も落ち着かない感じの印象もうけます。
何かを足すことには慣れていて
引いてみることには抵抗があるというのも
根っこの奥まで考えてみると
不思議で興味深いです。

「湯シャンに失敗しました」という言葉の奥にあるのは
もしかしたら
「ちゃんとやらなきゃ」
「合わないとダメ」
という真面目な気持ちかもしれません。
湯シャンは本来、とても自由で自然なこと
合わなくてもいいし、途中でやめてもいいし
また気が向いたら試してもいいし
適度に向き合い
髪にとっても自分にとっても
余白のあるケアなのかもしれません。
参考になれば幸いです。