こんにちは、モイヘアサロン松枝です。
ヘアカラーやってるとハゲますか?
はい。シンプルだけど根深い疑問ですよね。
今日もよろしくお願いします。
こういう話題って、聞くのにちょっと勇気がいりますよね?
特に30代後半、40代以降の方から、
「最近、抜け毛が気になってきて、カラーってやっぱりよくないですかね?」
なんて声をいただくことは良くあります。
とはいえ、
「ヘアカラー=悪、ヘナ=善」
みたいな単純な二元論では語れないんです。

よくある「ヘアカラーをするとハゲる説」について。
これ、完全に間違いではありません。
でも、完全に正解でもありません。
というのも
ヘアカラー剤には、刺激の強い成分が含まれていて
それが頭皮に合わない人にとっては
確かに負担になる可能性があるんです。
ざっくり言えば、カラー剤を使うと
それなりに髪や頭皮にとって「がんばってる状態」なるんですね。
でもこれも、個人差が大きい。
毎月ガンガン染めてもふさふさな人もいれば
全然染めてないのに薄毛が気になる人もいます。
だから、「カラーが全部悪い」とは言いきれないし
「カラーだけが原因」とも断定できません。

じゃあヘナは安心なのか?
ヘアカラーが気になるなら、ヘナなら安心?
これも、ある意味ではYESで、ある意味ではNOです。
確かに、天然の植物から作られた染料であるヘナは、
科学的な薬剤に比べると頭皮にやさしいです。
クレオパトラの時代から人間に寄り添ってきたヘナ。
歴史が証明してます。
僕もそこに魅力を感じて、長年サロンに取り入れてきました。
でも、「ヘナ=完全無敵」ってわけでもありません。
肌に合わない人もいますし
製品によっては化学染料が混ざってることも。
しかも、髪質によっては思ったように染まらなかったり
色味にクセがあったりと
ヘアカラーのように自由自在に色味をコントロールできるわけでもありません。
つまり、 ヘアカラーもヘナも、万能ではない。
どちらも長所と短所があるということです。

オーガニックは善? 科学は悪?
ヘナの取り扱いをしていると
「科学的なものは体に悪い。だからオーガニックが正義だ」
という風潮を、なんとなく感じることがあります。
今回の東京都議選でも
参政党が3議席を獲得したようですね。
そのうちの1つが世田谷区というのも、なんとなく象徴的ですよね。
オーガニックや反ワクチ、
自然療法などへの関心が高い地域性を
反映しているようにも思えます。
ただ、それらの価値観をまるっと否定するつもりはありません。
僕自身も、自然素材やオーガニックの考え方には
共感する部分もありますし
実際、サロンでも自然な素材も
使う選択肢をとってます。
でも、「オーガニック=無条件に正しい」としてしまうと、
ちょっと危ういなとも感じます。
たとえば、先日訪れたスリランカ。
近年、政府主導で
国全体を有機農業に転換しようという試みが行われましたが
結果は、作物が育たず、食料不足と経済危機を招くという、
苦いものとなっています。
(気になる方は検索して詳しく調べてみてね)
現実には「バランス」や「段階」が必要なんじゃないかと思います。

こういう話題に触れると
「じゃあどうしたらいいんですか?」
となりますよね?
答えとしては、
「今の自分にとって、ちょうどいいものを選ぶ」
かなぁと思います。
一度決めたからずっとそれ、じゃなくて
「今回はちょっと頭皮が敏感だから、ヘナにしてみよう」とか
「久しぶりにしっかりカラー入れたいから、薬剤は使うけど優しいものを選ぼう」とか。
その都度、選んでいけばいいと思います。
そういう意味では、
自然派とか科学派とか
右か左かで割り切る必要はないんですよね。
AにはAの言い分があり、BにはBの真理がある。
どっちが良い悪いではなく
両方見て、両方聞いて、その上で考える。
むしろ、その「中間」や「ゆらぎ」こそが、
らしさなのかもしれません。

ヘアカラーをするとハゲるのか?
この問いに対して僕が言えるのは
「ヘアカラーが薄毛の要因になることもあるかもしれないけれど、それが原因とは限らない」
です。
ヘアカラーが悪で
ヘナが善というわけではないし
オーガニックが絶対で
科学が全部ダメってわけでもない。
むしろ、どちらもいいとこ取りして
今の自分にフィットする方法を
選び続けていくことこそが、
「自分にやさしい選択」なんじゃないかなと思います。
極端な主張は目を引くけれど
現実はもっと複雑で、曖昧で、
でもそのぶん面白い。
白か黒かではなく
その間にある
無数のグレーやベージュの色合いを楽しめるほうが
個人的には好きです。
参考になれば幸いです。