こんにちは、モイヘアサロン松枝です。
プライベートでの集まりの時に
美容師です。という自己紹介をすると
「美しく(可愛く)見えるコツって何ですか?」と質問を受けることがあります。
一言ではなんとも言えないし
僕の正しいが正しくない場合もあるし
深くて、いい問いだなぁと思いますが
なんとか文字にしてみたいと思います。笑
お手柔らかに今日もよろしくお願いします。

まず、よく言われるのは「髪型のテクニックが美しさに直結する」という考え方です。
これは研究でも裏付けがあります。
心理学の分野では「外見の印象が社会的評価に強い影響を与える」と報告されていたり
そういう本も沢山出版されています。
髪の形やまとまりは、顔全体の印象を変える大きな要素だと思います。
髪の色や、巻き方ひとつで小顔に見えたり、前髪の幅で雰囲気が変わるのは、
科学的に、美術・デザイン学的にも一定の説明がつくことです。
ヘアアレンジもひとつのテクニックかもしれません。
ただ同時に、「髪型単体の完成度だけでは美しさは決まらない」という意見もあります。
どれだけ上手にカットされていても
雰囲気やその人の持つ空気感と合っていなければ
浮いてしまう、という指摘もできます。
その他、生物学、進化、本能的には、
艶やかで素材そのものが、美しいかどうか?
も重要だと言われています。
つまりテクニックは必要条件ですが、それだけで十分条件になるわけではない、
という立場があるともいえます。

次に、現場でよく耳にする「便利さと美しさの関係」についての話です。
美容室では「前髪は目にかからない長さで」「結べる長さで」というオーダーがとても多いです。
実際、とても合理的で毎日の扱いが楽になります。
ただ、そればかりが優先されると「同じような髪型が増える」という現象もよく見られます。
もちろん扱いやすさは大切ですし、それが悪いわけではありません。
でも「便利さ=美しさ」とは限らない、という意見も多くあります。
むしろ少しだけ遊びを入れたり
敢えて“便利すぎない選択”をすることで、
その人らしさやサマになる雰囲気が生まれることもあります。

研究の視点では、髪型のテクニックは確かに美しさに影響する。
ただし素材や雰囲気との調和が欠けると不十分。
現場の声では、便利さばかりを選ぶと皆同じ髪型になりやすい。
少しの余白や冒険が美しさを引き出すこともある。
どれも正しいとか間違いとかではなく、ただ「こういう見方がある」ということだと思います。
テクニックはもちろん大事です。
ただ、雰囲気や素材との調和も美しさの条件と言えます。
そして便利さばかりを優先すると似た髪型になりがちなので、
少し遊びを入れると“その人らしい美しさ”につながるような気はします。
一つの答えで決まるものではなく、研究でも現場でもいろいろな角度から語られます。
だからこそ、自分に合う美しさを探していく
過程そのものが
実はすごく楽しくて
それがきっと、美容の面白さでもあるように思います。
質問してくれた方が、求めていた解答ではなさそうですが、、、笑
サロンで、お応えできるよう
テクニカルな部分もしっかり学んでいかないとなぁ。
もうすぐ、サロンを開業してから10年になります。
これまで本当にたくさんの方にご来店いただき、支えていただきました。
心から感謝しています。
開業前から来てくださっている方
開業後に出会った方
最近お越しいただいた方
そして、この先で出会うかもしれない方
様々な理由で他のサロンに行かれた方
サロンには来られなくても、友達として応援してくれたり支えてくれる方
関わってくださったすべての皆さんのおかげで
なんとか10周年を迎えられそうです。
色々ありましたが、これからも自分らしく続けていきたいと思います。
応援してくださる皆さんに少しでもお返しできるよう、これからも精進してまいります。