ヘナって黒なんですか?

こんにちは、モイヘアサロンの松枝です。

ヘナって黒なんですか?

はい、今日もよろしくお願いします。


ヘナって黒なんですか?

これ結構そう思ってる方が多いです。

たしかに

市販のヘナ製品の中には

「ナチュラルブラック」

なんて名前のものもあります。

でも、ここで一度ちゃんと整理しておきたいのは

本来のヘナ(=ナチュラルヘナ)の色素は、

黒じゃなくて“オレンジ”なんです。

え? オレンジ? と思った方

わかります。あまり想像できませんよね。

植物のヘナの葉っぱに含まれる色素(ローソンという成分)は、

ざっくり言うと“オレンジ系の天然色素”です。


じゃあ、なんで黒く見えるの?というと

「髪の元の色」「白髪の混じり方」

「染まり方の重なり」「時間経過による変化」

などが絡み合って

結果的に黒っぽく見えることがある

というだけなんです。

たとえば、白髪が多い人がナチュラルヘナだけで染めると、明るいオレンジになります。

逆に、黒髪の人が同じように染めても、

あんまり色味の変化は見えづらいです。

で、白髪と黒髪が混ざってると

そこにオレンジが加わって

なんとなく、こげ茶っぽい色

に見えたりするわけですね。

だから、ヘナが黒い染料だと思っていると

「あれ?」と感じることもあるんです。


ここまで読んで

「うーん、結局何色ってこと?」と

ちょっと混乱してきた方もいらっしゃるかもしれません。

ここで伝えたいのは

ヘナというのは、単純に◯◯色になります!

と言えるようなものじゃない、ということなんです。


白か黒か、善か悪か、正解か間違いか

そんなふうにパキッと切り分けたくなる情報があふれています。

「オーガニックは正しい」
「ケミカルはダメ」
「天然ヘナは安全、白髪染めは危険」

などなど。

矛盾の中で迷っている。それでもいいんやと思うんです。


たとえば、ネットで「ヘナ 黒」と調べると

「本物のヘナは黒くなりません!」という意見と

「ヘナだけで真っ黒に染まりますよ!」という声が、どちらも出てきます。

どっちが正しいのか?

僕が言えるのは

「両方とも、一部正しくて一部ズレてるかもしれない」です。

「誰かの言ってること」って

その人の体験や環境

思い込みや前提条件に影響されてるんです。


行動の決定において、“事実”じゃなくて、

“誰かの解釈”を信じて動いてることが、すごく多い

というか、ほとんどがそう。笑

とくに現代のように

認知戦や情報操作がうごめく時代では

「正しい情報」すら、どこからの視点かによって変わってしまいます。

って言うと、ちょっと陰謀論っぽく聞こえるかもしれませんが、笑

何が正解か分からないなかで暮らしている

という実感は誰しもあるんじゃないでしょうか。


だからこそ、情報の波にのまれる前に

生の体験が大事だと思うんです。

「ヘナって黒いの?」って迷ったら
一回やってみる。

染まり方、匂い、時間、終わったあとの手触り、髪の変化。

それを自分の肌で感じると

もう他人の議論を見て不安にならなくなります。

「私はこうだった」って感覚が

自分の中にあるからです。


もちろん、最初からすべてを自分で見極めるのはむずかしいです。

だから、美容師だったり専門家だったり

ちょっと先に体験した人の話が参考になる。

でも、参考にするのと、全部鵜呑みにするのは違います。

情報を集めるのは大事です。

でも、それ以上に

「自分で選び、やってみて、感じて、考える」ことが大切です。

それが、自分の感覚を育てるということだと思います。


「毎回そんなふうに考えてたら、疲れるわ〜」

という声も聞こえてきそうです。笑

そんな時は、自分にわざとバイアスをかけてみるのも、ひとつの方法だと思っています。

右から左に極端に触れてみる。

今月はとりあえずナチュラルなもので暮らしてみようとか

今回は、ちょっと化学の力を借りてみようとか

他で例えるなら、

都会で遊んでみて、次は自然に触れてみるとか

年配の方の考えと、子供達の考えを聞いてみるとか

それさえも、めんどくさかったら

チャットGPTに自分の考えをいれてみて

この考えの、危ういところや、違う視点を教えてって聞いてみるとか

そういった振り幅のなかで、気づかされることもあります。


情報社会の中で自分をどう保つか

小さな違和感をちゃんと味わうことや

自分の目で見て

肌で感じることを大事にしたいなと思うんです。

「感じる力」って

失うのはあっという間なんですよね。

でも、時間をかければ、

またちゃんと戻ってくるものでもあります。

感覚の筋トレめちゃくちゃ大切に思います。

参考になれば幸いです。